歯周病と認知症の関係
2023年02月24日
こんにちは!衛生士の石井です。
今日は歯周病と認知症についてのお話です!
歯が少ないほど高くなるアルツハイマー病リスク
コロナ禍以前の 2019 年、歯周病の病原菌の一つである「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌(以下、ジンジバリス菌)」が分泌する酵素が、アルツハイマー型認知症(AD)の原因だという話題が世界を駆け巡りました。
しかし、この酵素の働きを抑える薬が開発されたものの、臨床試験は失敗。実役を投与したAD患者とプラセボを投与したAD患者との間で、認知機能や身体機能に差はつかなかったのです。
ただし、歯の健康とアルツハイマー型認知症との関連では、至ってシンプルなデータがあります。
現存している歯が少なく喪失した歯が多いほど、ADを発症しやすいことが明らかにされています。
例えば、現存歯の本数が20~28本のグループを1とすると、残存歯1〜9本の発症リスクは1・34倍。逆に失った本数で見た場合、喪失歯が1〜13本の範囲にある人の発症リスクを1とすると、14~27 本喪失で1・4倍、28本では1・8倍と2倍近くに及びます。歯を失う第一の原因は歯周病です。お口の健康を保つことによって、アルツハイマー型認知症の発症予防になる事実を押さえておきましょう!