歯周病と全身の関係 糖尿病
2024年11月7日
歯周病があると、さまざまな病気などのリスクが高まることがわかっています。
これは歯周病菌や歯周病菌で生じた炎症に反応して分泌されるサイトカインというたんぱく質が、歯周ポケット内の毛細血管から血液中に入り、全身を巡ることで影響を与えるからだと考えられています。
そのなかでも特に、糖尿病は歯周病と深い関係があり、糖尿病があると歯周病の発症率が健康な場合と比べて、26倍になるという報告があります。
さらに歯周病は糖尿病を悪化させることもわかっています。これは歯周病で生じた炎症によって分泌されたサイトカインが、血糖値を下げるインスリンというホルモンの働きを抑制するためです。インスリンの働きが抑制されると血糖値が上昇し、糖尿病が悪化します。
さらに、血糖値が高い状態では免疫の働きが低下するため、歯周病菌が増殖し、炎症が起こりやすい状態になります。つまり、糖尿病がある場合に歯周病をそのままにすると、糖尿病が悪化しそれを受けて歯周病も悪化するという悪循環になってしまいます。
歯周病の進行具合によって治療法は異なりますが、基本となるのはプラークコントロールです!
症状がないからといって放置してしまうと進行していることがありますので、しっかり定期検診を受けて歯周病を予防しましょう。
田中